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「自信はある。優勝してまたここで会いましょう」と、決勝の共同会見で公言した小野俊之。男の言葉に二言はなく、まさに有言実行の走りで優勝して見せた。
「100%自信があったけど、勝負事だから終わってみないと分からないけど、今日は走る直前まで自信を持ってました。貴久のおかげでVロードが開きましたね。体が斜めになりながらコースに入って、立て直してから4コーナーで踏み込んだけど、久しぶりの決勝だったんであまり車が伸びなかった。でも、浅井を抜けば優勝と分かったから、最後は(小倉)竜二の真似をしてハンドルを投げました。抜いたとは思ったけど、確定で分かりました」
04年のグランプリを優勝した後はG1優出もあったが、伸び脚を欠くことも多くここ数年は低迷が続いていた。しかし、九州の若手の台頭とともに自身も意識変化。そしてついに今回、復活のVに繋がった。
「僕が付くときは若手はいつも真剣に走ってくれるし、自分もしっかりせんと若手は付いてこないんで。だから自分が頑張らないとと思ってます」
次のビッグレース・競輪祭も、このままの勢いで挑む。
「来年はG1を獲ると昨日言ったけど、せっかく地元地区でやるし、頭の中はもう競輪祭の優勝しかない。今は自転車と体が一心同体になっている。もう一回男にならんと。とにかくもう一回ね」
浅井康太はタイヤ差交わされ地元優勝ならず。
「武田さんが突っ張るとは思わなかった。3コーナーから深谷の内を行くしかなかったけど、ゴールは抜かれたと思った。悔しいけど、最後はゴール勝負できたんでそれだけは良かった。今回は地元で色んなプレッシャーがあって体が動かなかった。でも、こういう経験をして勉強になりました」
松岡貴久は絶好の展開となったが、最後はあおりを受けて伸びを欠いた。
「今日が一番軽かったんですけどね。今日は武田さんが突っ張る予感がしたし、もつれると思ったから(深谷ラインに)付いていかなかった。2コーナー、4コーナーとあおりを受けながらの仕掛けだったし、まさか武田さんが持ってくるとは思わなかった」
武田豊樹は「本能で」突っ張り先行を試みたが。
「今日は先行して3着以内に入れればと。グランプリで戦うメンバーだし、競輪は燃え上がるものがあるんでね。でも先行は苦しいね」
突っ張られたものの、深谷知広は「ラインが2車だし、押えても松岡さんが飛んでくるし、斬れないとこうなるし。弱気になってしまった。ああなってしまったし、とにかく行ける所まで行って、あとは浅井さんに行ってもらおうと。いい勉強になったし、次に繋がると思います。武田さんと力勝負ができたし、楽しかったです」と清々しい表情で話した。
友定祐己は「失敗した!」と悔やむ。「深谷が行ったときに浅井が離れたのが分かったけど、深谷の出が悪かったんで見てしまった。すぐに切り替えればよかったね。悔いだけは残さないようにと思ってたんだけど…」。
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