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特別競輪
第7回サマーナイトフェスティバル
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  長塚智広が深谷知広の番手を取り切り、最終バック3番手回り。「脚に余裕はあったので、長塚をゴール前で捕らえられるように」。神山雄一郎はその一点だけに集中した。長塚が直線で深谷を抜きに行くと、待ってましたとばかりに渾身の中割り。05年の名古屋オールスター以来、実に6年ぶりのビッグ優勝を飾った。
 「バックでは長塚の優勝かと思ってました。センターを回ってから行こうと、一生懸命踏んだけど、まさか優勝できるとは思わなかった。長塚は臨機応変に走ってくれるし、気心が知れてるから付きやすい。他の人よりも脚を溜められるんでしょうね」
 レース後は「泣きそうです」と話したていたが、表彰式では感極まって涙ぐむ場面も。百戦錬磨、グランドスラマーの神山でさえ、この優勝は格別だったのだろう。「ここ半年は上り調子だったし、どこかで結果を出せればと思ってた。G2でもG3でも嬉しいです。戦法を変えてから苦しんだけど、ここで結果が出せた。全てがかみ合ってきたって思いがあるし、練習の成果が出せて嬉しい」。関東は武田、平原だけじゃない。千両役者がビッグ制覇で存在感を新たにした。

 逃げた深谷知広は神山の強襲に屈して2着。ファンの1番人気に応えるべく疾走したが、優勝はゴール寸前でその手からこぼれ落ちた。
 「後ろは全部見えてました。長塚さんに来られないように踏んでたけど、体が反応できてないですね」

 誰が深谷の番手を狙うのか?ファンの推理の肝はそこだっただろう。最終的に番手に飛びついたのは長塚智広。「みんな中団か番手狙いだと思ってたけど、(深谷が来るのが)遅かったから引けなかった」とレースを振り返るが、「神山さんが優勝だったので良かった」と笑顔を見せる。

 追い上げた南修二が敗れると小嶋敬二がまくりに転じる。小嶋の仕掛けでチャンスがあるかに見えた坂本亮馬だったが、「小嶋さんを見すぎましたね。自分で行ったらよかった。ずっと小嶋さんが邪魔になったし、もったいなかったです」と伸びを欠く。まくった小嶋敬二も「南を入れたけど、早く追い上げすぎたね。南が負けたら、俺もすぐに行ってしまった。落ち着いてまくり追い込みなら良かったかな。長塚のヨコで脚が一杯になってしまった」と判断ミスを悔やんだ。

 ベテラン紫原政文は4着。「亮馬は良い感じだったけど、ちょっと見すぎたね。僕は最近の調子じゃ上出来。でも久々にこのメンバーでやってキツかったです」と復調へ確かな一歩を刻んだ。

 出方が注目された五十嵐力だったが後方に置かれて見せ場なし。「みんな考えてることは一緒だったですね。あんだけ打鐘で踏んでたら前に行けなかった」と肩を落とす。

 伏見俊昭は「分かってたけど、単騎は難しかった。バックで仕掛けるべきだったですね」。連日、目標不在のレース。初日は上手くいったが、決勝戦では勝利の女神が微笑まなかった。

レース経過
 号砲と同時に坂本亮馬が飛び出し、神山雄一郎も追う。序々に隊列が落ち着き、坂本−紫原政文、長塚智広−神山雄一郎、五十嵐力、伏見俊昭、深谷智広−南修二−小嶋敬二の並びで周回が進む。
 赤板から深谷が上昇を始めると、五十嵐と長塚も深谷の動きをけん制。打鐘前に深谷がペースを上げると、正攻法の坂本が突っ張り気味に踏むも、長塚が自慢のダッシュ前へ踏みながら南に当たり深谷の番手を奪取。最終ホームで南も意地を見せて追い上げるが、長塚の強烈なブロックで失速。2コーナー過ぎから小嶋敬二がまくりを放つも、車の伸びが悪く、その動きを見てしまった後続の坂本や伏見は仕掛けられない。4コーナーから長塚が深谷を交わしにかかるが、深谷も懸命の抵抗で粘り込むと、脚を溜めた神山が、長塚をどかしてコースを作り、会心の中割りでVゴール。05年の名古屋オールスター以来となるビック制覇を飾った。

 

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