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特別競輪
SSシリーズ風光る2011
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 地元福島に届け。決勝で顔をそろえた山崎芳仁、伏見俊昭、成田和也の福島勢が固い絆で勝利を手にした。今年で最後となる『SSシリーズ風光る』優勝の明るいニュースを地元福島に届けた。
 赤板で先頭に立ったのは山崎芳仁。後方からの仕掛けに合わせて伏見俊昭が番手まくりを放つと、ゴール前で成田和也と横一線。タイヤ差で僅かに交わした成田がG1初優勝を手にした。
 「最後は抜いたと思ったんですけど。疑わしかったので手を挙げるのを途中で止めました」と記者の笑いを取る。共同記者会見場ではクールな表情を崩さず、冷静に今日のレースを振り返る。
 「自分が勝てたことよりは、震災が起きた今の状況の中で、自分達の中から優勝者が出たことが嬉しい。初日は(佐藤)友和が行ってくれて、2日目は新田(祐大)が頑張ってた。今日の山崎も思い切ったし、そういう想いの中で勝たせてもらって感動しています。先行するから後は後ろで頑張ってくれ。そういう想いが伝わってきました」
 今年は調子がなかなか上がらない中、結束力を見せて得た勝利。今後のレースへ弾みを付けて巻き返しを誓う。
 「最近はお客さんの期待に応えられてなかったし、もっと連対を増やしてまた良いレースがしたい。震災の影響で滋賀に移っていたけど、4月から地元に戻りました。落ち着いて練習という状況ではないが、6月から始まるG1戦線で、もっと北日本勢が活躍できるように頑張りたい。こういう状況の中、走らせてもらっていることに感謝して、被災地支援の競輪をもっともっと盛り上げたい」

 伏見俊昭は、後方からの仕掛けに合わせて山崎の番手からまくって出た。検車場に戻っての第一声は「ようやく関東に勝てた」と自軍の勝利を喜んだ。
 「今までは関東にいいようにやられていたが、ようやく勝てましたね。本当は山崎を死に役にはしたくないんだけど、あれだけ行ってくれたし、武田さんもいい勢いで来てたので申し訳ないけど行かせてもらった」

 勝利に大きく貢献した山崎芳仁も満足気な表情でレースを振り返る。
 「今日は逃げるか、粘るかの二者択一。すんなりのレースだと関東勢になっちゃうので。いろんなストレスとかが重なって、今の自分の状態では真っ向勝負しても4、5着だろうと。それなら、こういう状況だし北日本から優勝者を出してやろうと思いました。流れの中で自分の仕事はできたかなと思ってます」

 大塚健一郎は海老根恵太を目標から最終バックで成田後位へと切り替えた。
 「怪我から復帰して万全の状態ではない中、3着の結果には満足してます。33バンクで3.86のギアもいい手応えをつかめた。ここからは上がっていくだけだし、今後が楽しみですね」

 まさかの2段駆けに屈した武田豊樹は冷静にレースを振り返る。
 「北勢の動きは頭にありました。僕達も勝ちたい。みんな勝ちたいだろう。僕達に勝ちたいと、そう思ってもらえることは嬉しいことですよ」

 平原康多は武田の勢いをもらって踏み出すも力は及ばなかった。
 「武田さんもいいスピードだったんですけどね。(山崎に)死ぬ気で踏まれたらやっぱりキツイでしょう。でも33バンクじゃなければ面白いレース展開だったと思います。今回のレースをしっかり反省して、また頑張ります」

 神山雄一郎は今日の結果に納得といった表情。 
 「前に任せた結果ですから。展開はきつかったけど、自分の中ではいい手応えをつかめました。着は4着だったけど、最後は平原を抜けた訳だしね」

 海老根恵太は自身の動きに納得がいかず、反省の弁を述べる。
 「伏見さんが出て行くなら待ってても良かった。後ろの武田さんに合わせて出て行くことしか頭になかったのが良くなかった。北の動きはあたまを過ぎったけど無いだろうと思ってました」

レース経過
 号砲でいち早く武田豊樹が飛び出し、平原康多、大塚健一郎と後に続く。初手は武田ー平原ー神山雄一郎ー兵藤一也の関東勢が前受けとなり、中団には海老根恵太ー大塚の即席ライン。山崎芳仁ー伏見俊昭ー成田和也の福島トリオが後ろ攻めとなった。
 周回が進み、青板前の4コーナーから山崎が早めに上昇を開始。山崎が前を押えると武田はすぐに引いたため、誘導後位に山崎が入る。すると、海老根が内をすくっていき、武田と中団を争う形となる。これを見た山崎は2センターで誘導を外し、赤板ホームから先行態勢に入る。山崎が全開でフカしていく一方で、6番手まで下げた武田が反撃を開始した。武田が猛然とまくって行くと、伏見が番手まくりを敢行。これで武田は一杯になり万事休すとなった。さらに最終バックから平原が自力まくりに転じたが、これも及ばず。最後は伏見、成田のマッチレースとなり、ハンドル投げでタイヤ差交わした成田が、悲願のG1初優勝を飾る。2着は伏見で、成田の後ろに切り替えた大塚が3着に入った。

 

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