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順当な結果と言ってしまえばそれまで。だが、控室で見ていたSSカップみのり、グランプリ出場選手も「深谷はやっぱり強いな」と苦笑するほどの圧倒的なスピード差で自身初のビッグレースを制した。まだハタチ。これまでも「史上初」の記録をいくつも塗り替えてきたが、今回新たに「史上最速G2優勝」、「最年少ビッグ優勝(KPK後)」の勲章を手にした。それでもクールな表情は相変わらず。カメラマンからは「笑顔でお願いします」と注文が付くほどだ。記者会見でも「自分でもでき過ぎの一年だったと思います。思ったよりも良い成績を残せました」と淡々と語る。
「良いスピードで抜きにかかれたし、踏んだ時点で行けたと思いましたね。作戦としては、とりあえず前を取って、他のラインの動きを見極めていこうと考えてました。動く選手が多いので、(レースは)早めに動き出すだろうから、慌てず仕掛けることだけを考えてました。落ち着いて走れましたね。今年は良い形で終われたので、来年はもっと特別の決勝に乗ることを目標に頑張ります。ロンドン五輪が終わるまでは、競輪一本でやっていきますよ」
2着には水谷好弘。4コーナーを先頭で回ってきたが、深谷の猛襲をしのぐことはできなかった。だが、笑顔で帰り支度しながら「楽しかった。いつも緊張感を持って走っているつもりだけど、特別競輪みたいな雰囲気を味わえたし、また走りたいと思いましたね。(ヤンググランプリに)出場することを目標にやってきたので、ここで結果を出せて満足。でも自分にとっては通過点なので、来年はもっとこういう舞台に立てるよう頑張ります」
3着の三谷将太は「水谷さんを抜けなかったのが悔しいですね。ハンドルを投げるのが早すぎた。みんな強いわ」と脱帽する。
深谷に付けた岩本俊介も「あの外は無理ですね。今年はスランプもあったけど、後半に少しでも盛り返せてよかった。でも真後ろにいて前が優勝してるわけだから悔しいですよね。深谷君に話題をさらわれてしまったけど、僕も来年はもっと上で走りたい」と悔しさを垣間見せながら来年に向けて気持ちを切り替えた。
先行で見せ場を作った脇本雄太は「少なくとも自分のレースはできましたね。深谷が自分のことをかなり意識しているのが見えたので、早めに押さえたけど…。これが自分のスタイルですから」と語る。
関東コンビは悔しい結果に。牛山貴広は「どの位置からでも緩んだら行くと決めていたので。1コーナーで当たってしまったのが痛かった。行けないんだったら慌てて行く必要はなかったかな」と唇を噛む。
木暮安由も「任せた結果なので仕方ない」。
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