ゆっくりとしたスタートとなったが、単騎の海老根恵太が誘導員を追って正攻法に構える。その後ろには新田祐大—岡部芳幸の北日本ライン、村上義弘—村上博幸—市田佳寿浩の近畿トリオが中団、深谷知広—山口富生—飯嶋則之が後ろ攻めで周回を重ねる。
青板の2センターから深谷が上昇を始めると、中団の村上義はサッと車を下げる。深谷の動きに合わせて新田、海老根も踏み込んで、3車併走のまま2コーナー手前で誘導員を下ろす。打鐘前に新田を叩いた深谷がひと呼吸置くと、そこにすかさず村上義が襲い掛かる。最終ホームから2人で壮絶なモガき合いになったが、深谷のダッシュの前に1センターで村上義は後退。代わってバックからまくり上げた村上博も飯嶋の外で一杯になる。これで後方の選手のまくり頃になったが、明暗を分けたのは最終ホームでの位置取り。村上義の仕掛けに乗って上手く7番手に入っていた海老根が2コーナーからまくり上げると、4回転の破壊力を遺憾なく発揮して前団をひと飲み。猛追する新田を退け、GP最後の切符を手に入れた。
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