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特別競輪
第51回朝日新聞社杯競輪祭
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  武田豊樹、神山雄一郎が二次予選で敗退し、決勝は孤独な戦いを強いられた平原康多。さらに、中部勢は4車と大挙して押し寄せたため劣勢に立たされた。しかし、意地の分断策で中部勢を撃破。苦境を見事にはねのけ、2度目のG1制覇を果たした。
  「まだ信じられないという気持ちですね。(中部勢に)全開で行かれちゃうと、後方からの組み立てでは厳しいので、前を取りました。どこか自分の踏むタイミングと合った場所で勝負したいという気持ちだったんですけど、それが加藤(慎平)さんの場所だった。本当は番手で勝負するのが理想だったんですが、通過されちゃったので、最低3、4番手以内にはいないと勝負にならないですからね。自分で仕掛ける気持ちもあったんですが、中部がああいう形でカマしてきたんで(中部勢後位から踏むレースになったのは)しょうがないですね。ゴール前は(海老根が迫って)危なかったですけど、逃げ切れて良かった。勝ったのか分からなかったんで、オーロラビジョンで確認しました」
  高松宮記念杯は武田豊樹の引き出しを受けて優勝。今回は自らの「脚」で勝ち取っただけに、その価値は大きい。
  「ビッグレースの決勝戦には乗るんですけど、ずっと着が悪くてファンの方に迷惑をかけていたし、関東が自分一車だということもあって、今日は勝負に出ました。今回は自分の力で獲れたので、また違った嬉しさがありますね。いつもお世話になっている家族や、練習グループ、ファンの方に喜びを伝えたいと思います。グランプリに向けては、いつも通りやろうと思っています。まだ武田さんとは話していませんが、自分の中では一番前で頑張りたいという気持ちですね」

  平原との力比べに敗れた海老根恵太だが、準決勝に続きまくりで強襲。改めて強さを示した。
  「ホームで緩んだから行くタイミングはあったけど、永井がまだ番手にいたんで早いなと思って待ちました。2コーナーから行ったけど焦ってしまい、スピードにうまく乗せていけなかった。まくれると思ったんだけどね。もったいないことをしました」

  坂本亮馬は初のG1決勝で3着の表彰台。本来なら大健闘というべきだが、人一倍の負けず嫌いだけに「くやしいですね!」とレース直後に本音をもらす。「理想は平原さんの3番手あたりがベストだったけど前をとったし、ジャンで一気にペースがあがるから遅れると思った。海老根さんだったらまくってくれる感じだったから、そのラインに付けました。もしかしたら斉藤さんも離れてしまうと思ったし、まくりの3番手だと勝負権がないから、斉藤さんには悪いけど退かして番手にいきました。最後はもっと突っ込む勇気があればね。初のG1で3着はやった方だと思うけど…」

  作戦通り永井清史は番手まくりを慣行したが直線で失速。レースには敗れたものの、5着で賞金を上積みし、山口幸二を抜いて滑り込みでグランプリの出場権利を得た。
  「今日は作戦通りに行ったんですけどね。後ろに平原さんが入ったのは分かりました。とりあえず、ペースを上げないと海老根さんも来てしまうし、番手から出たんだけど…。まだまだ力不足ですね。グランプリに出られるのは嬉しいけど、幸二さんには悪いですね。でも、一緒に京王閣に入れるのでグランプリでも頑張ります」

  分断された加藤慎平は「永井に悪いことをしてしまった」と平謝り。「今日は完全に自分の負け。レース前にナーバスになり集中力を欠いたかな。永井のところに飛び付かれなかったんでひと安心してしまったし、自分のところにくるとは思わなかった。この借りは永井と2人でグランプリで返します」

  中部作戦が決まらず、浅井康太もガックリと肩を落とした。
  「誘導のペースが上がった勢いで全開で踏んだんですけどね。3番手に入られたのが分かったんで、慎平さんの追い上げを待つかどうしようか迷ってしまった。今日は最初から最後までバンクが重たかった」

レース経過
  スタートで平原康多が飛び出し誘導後位へ。有坂直樹が続き、中団に海老根恵太―斉藤正剛、この後ろに単騎の坂本亮馬が入り、浅井康太―永井清史―加藤慎平―山田裕仁の中部ラインが後攻めで静かに周回が進んでいく。
  赤板と同時に浅井が上昇を開始すると、合わせて平原も踏み上げる。打鐘前に浅井が強引に叩いて主導権を奪う。平原は車を下げずに加藤の内で粘った。加藤も平原をキメにかかるが、最終ホームでは平原が競り勝ち永井の後ろを取り切った。加藤が平原後位に入り直し、山田が続く。2角から永井が早くも番手まくりを打ち、平原が巧マークで続く。バック手前からまくった海老根が前団に迫るも、まくり切れずに平原のアウトで懸命に粘りながら直線に入った。平原が番手から一気に踏み込むと、外併走で粘りこむ海老根を僅かに振り切って優勝、今年2つ目のタイトルを手中に収めた。一旦は離れながらも平原後位に付け直した有坂が中を踏むも、うまく海老根後位にスイッチした坂本が大外を踏み込み3着に強襲した。

 

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