KEIRIN EXPRESS|日刊プロスポーツ新聞社
HOME
特別競輪
記念速報
コラム
お問い合わせ
リンク
プロスポーツ
赤競.NET
永久保存版オールガイド
FAX-NET赤競
HOME > 特別競輪 > 第25回読売新聞社杯全日本選抜競輪
特別競輪
第25回読売新聞社杯全日本選抜競輪
◆記事タイトル画像◆
 
   
>>決勝戦の赤競.NETを表示する
 ギアの大小に関係なく、やはり怪物は怪物だった。決して楽ではない展開。外で併走状態を続けながら「ニュートラルに入れてタイミングを待っていた」とサラリ。強烈ダッシュで平原康多を捕らえると、インをすくった市田佳寿浩を捕らえて、全日本選抜のタイトルを手にした。
  「大垣バンクは晴れると先行がスピードに乗るので、とにかく前にいないと話にならないと思ってました。多少、無理にでも前に踏んでいないと遅れちゃうから。無我夢中でしたね。平原が駆けてるんだから、何かを考えている余裕はないですよ。4コーナーでは、内が気になりましたね」
  今年二度目のG1制覇。珍しく調子を崩した時期もあったが、すぐさま立て直してくるあたりが王者の証。4・17という新たな武器を手にし、後半戦での活躍を誓う。
  「まだ獲っていないタイトルもありますからね。まだグランドスラムは意識してませんよ。残りは二つですからね。次のオールスターを優勝できたら初めて考えると思います。安定感が売りの僕だけど、東王座ぐらいから前々に攻める気持ちを失っていた気がします。しっかり3着までに入れる競走をするという初心に帰って頑張ります」

  表彰台で山崎の両脇を固めたのは近畿コンビ。市田佳寿浩は俊敏な位置取りで好位をキープ。最後は山崎に飲み込まれたが、納得の表情で次戦へと気持ちを切り替えた。
  「今日は前々、逃げるのは山崎か平原だから、その後ろを取ることを狙ってました。最終的にその位置をキープできたし、バックでもしっかり付けたけど、やっぱり山崎のスピードは止められる感じじゃなかったね。ギア三枚分ぐらいの差を感じた。でも、そういうことが分かっただけでも今開催は収穫があったと思う。この後、オールスターまで配分が空くので、さらにパワーアップした姿を見せたいですね」

  村上博幸は「今日は市田さんの後ろで勉強させてもらいました。最後は車も伸びていたし、G1の決勝でも戦える手応えは得られました」と語る。

  平原康多はためらいなく主導権を握ったが…。
  「やっぱり2車での先行は厳しいですね。三番手がいれば兵藤さんも思い切り仕事できるんでしょうけど。今回はオーバーワークで入ってしまい、初日、二日目は体が重かったけど、尻上がりに調子は良くなってくれた。決勝でもしっかり先行できたし、次にまたしっかり頑張りますよ」

  連続G1優勝を狙った海老根恵太だが4コーナーで外にふくらみ万事休す。
  「伏見さんがふくらんだ時点で終わりました。僕の力不足ですけどね。親王牌を優勝した次の開催でしたけど、最低限のノルマである決勝進出はできたし、まずまずだったと思います」

  4・08にギアを上げて臨んだ石丸寛之は「最後は内でしたね。あんな風になるのは想定できないし、突き抜けるんだったらもっと前に(インに)入ってなきゃ。それができてたら追い込みになってますよ(苦笑)。今日は山崎と平原が踏み合いになるのが理想の展開。最終的にいた位置で正解だったと思うけど…。でも手応えみたいのは感じられたし、次もまた頑張れると思います」。

  伏見俊昭は悔しさを爆発させる。
  「なんで山崎とハウスしちゃったんだろう。アマチュアみたいですね。脚はニュートラルで、どんな状況にも対応できるようにしていたはずなのに。本当に情けないので、修正していきたい」

レース経過
 号砲と同時に伏見俊昭、平原康多、村上博幸に加倉正義と4車が飛び出したが、正攻法を取ったのは加倉。その後、石丸寛之を正攻法に迎え入れると、石丸―加倉―市田佳寿浩―村上―山崎芳仁―伏見―海老根恵太―平原―兵藤一也の並びで周回を重ねる。
  レースが動き出したのは青板バックから。八番手から上昇した平原が4コーナーで石丸に並びかけると、この動きに続いた山崎が赤板ホーム過ぎから誘導員を外してペースを緩める。そこを市田が叩いて再度ペースを落とすと、今度は打鐘過ぎから石丸が前に出る。出入りの激しいレースで最終的に主導権を握ったのは平原だった。4コーナーで先頭に立つと、石丸の内をすくった市田が上手く三番手をキープする。中団五番手は内に石丸、外に山崎で併走になったが、外併走から山崎が2コーナーまくりに打って出る。山おろしをかけた山崎がバックストレッチでグングン加速すると、平原後位の兵藤は全く対応できない。平原自らが山崎をけん制すると、山崎の後輪にハウスした伏見、北ラインに続いていた海老根が大きく外に膨らんでしまう。3コーナーから兵藤の内に番手を上げていた市田は空いたコースを見逃さず4コーナーから平原の内を突いて抜け出す。平原のけん制で一度は体勢を崩した山崎も立て直して外を踏み、内の市田とで伸び比べになる。この争いを制した山崎が1月競輪祭に続いて今年二度目のG1優勝を飾る。市田の動きに続けなかったが、2センターから山崎を追うように外にコースを選んだ村上が3着に食い込んだ。

 

HOME このページのトップへ戻る


Copyright(c) 2007 Nikkan Prosports Shinbunsya kk. All rights reserved.
当サイトに掲載された全ての文章、画像について無断転載、直接リンクを禁じます。
お問い合わせはwebmaster@nikkan-pro.co.jpまで