KEIRIN EXPRESS|日刊プロスポーツ新聞社
HOME
特別競輪
記念速報
コラム
お問い合わせ
リンク
プロスポーツ
赤競.NET
永久保存版オールガイド
FAX-NET赤競
HOME > 特別競輪 > 第18回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント
特別競輪
第18回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント
◆記事タイトル画像◆
 
   
>>決勝戦の赤競.NETを表示する
 デビューから8年。ついに悲願のGT制覇を遂げた。レースはラインが4つに分かれる細切れ戦。そのうちのひとつは、番手まくりをうかがわせる強力な陣容だった。それでも、豪快に力でねじ伏せた。
  「平原が前で受けることになったし、突っ張られて先行争いになっても仕方が無いでしょう。それならば落ち着いて、引いてから仕掛けようと。その判断が良かったのかもしれません。バックで武田さんが早めに出ていってくれたし、ああなれば良いなって描く展開どおりのレースになりました」
  決勝戦では「実戦では初めて」と話す3・92のギアを使用した。 全プロ競輪から、これまで使用していた3・85のギアを3・86のギアへと変更。ところが、高松宮杯の3日目からは再び3・85のギアで戦った。そんな海老根にとって、試行錯誤の末に編み出した作戦だった。
 「今まで練習では使っていたんです。そこで、もしも特別の決勝戦に乗ることがあったら使おうと決めていました。ちょっと重たい感じがしたけど、(スピードが上がる)あの展開だからうまく踏みこなせた。一発に賭けて良かった」
 千葉からは2005年日本選手権の鈴木誠(55期)以来のGT制覇となる。表彰台では故・東出剛氏(54期)と師匠である森下太志(61期)選手の名前を挙げて両者に感謝の意を述べていた。
 「森下さんはアマチュア時代から面倒を見てくれている師匠だし、東出さんは、自分がアマチュアのころにアパートを世話してくれたりと、自分の原点(にかかせない)みたいな人ですから」
 千葉のニューリーダーとして、そして南関を代表する自力選手としての貫禄を示す優勝となった。これからも今まで通りの競走を貫く構えだ。
 「ここでグランプリを決められたし、あとはひとりでも多く南関からグランプリ出場者を出せるようにこれからも頑張りたい」

 2着には神山雄一郎が入線。前で頑張った両者を心からねぎらう。
 「もうね、言葉にならないですよ。自分も前でやってきたし、彼らの気持ちが凄く伝わってきた。そんな意義に何とか応えたかったよ。だけど結果は結果だし仕方が無い。ステージが上がれば上がるほどこういうのは難しいものだからね」

 伏見俊昭は海老根マークから直線を強襲するも3着に終わった。
  「最後、コースが空けば中を突っ込めたかもしれないけど、当たればスピードも死ぬし難しかったかも。今日は海老根に任せての競走だったし、仕方が無い。4着じゃなくて良かったですよ」

 すでにGPを射止めている平原康多と武田豊樹の狙いは、ズバリ「神山の優勝」だった。レースでは武田豊樹の番手まくりまでは想定どおり。しかし、最後は海老根のパワーに屈すかたちに。武田が「永井が浮いたのが見えたけど、そこから来て、被ったらまずいと思い少し早めに仕掛けました。やっぱ、(武田から見て)三番手は楽ですよね。そこに展開が向いただけでしょう」と話せば、平原は「前受けになった時点で全部突っ張るつもりでした。やることはできたつもりだし、神山さんに勝ってもらいたかったけど、3人が3人で頑張った結果だから仕方がないです」とそれぞれレースを振り返った。

 井上昌己は後方八番手に置かれてしまってはもう打つ手が無かった。
 「今日は判断ミス。展開に飲まれてしまい上手くレースの判断ができなかった」

 永井清史もここぞという場面で車を引いてしまっては致し方なし。
  「海老根さんを中団に入れなければ良かった。もっとあの位置にこだわっていれば良い勝負になったかも。立て直してからもう一度行こうと思ったけど、前のペースがけっこう上がっていたし、きつかった」  


レース経過
 スタート牽制で各車が出渋ると平原康多が腹を括って飛び出し武田豊樹―神山雄一郎が続く。中団は永井清史―山口富生―井上昌己―大塚健一郎となり、海老根恵太―伏見俊昭が後ろ攻めで隊列が落ち着く。
 レースは動いたのは青板周回二角から。海老根が八番手から上昇し平原を抑えに掛かるが平原も三角手前で一旦誘導を外し、中バンクまで上がって海老根を牽制する。すると海老根は神山後位に降りて永井は六番手まで下がる。平原はしきりに永井の動向を伺いながらジワジワ踏み上げ打鐘前二角から全開で発進。永井も車間を切って最終ホーム手前から巻き返すが、山口が踏み出しに付けきれず離れてしまう。それでも永井は単騎で前団に襲い掛かるが二角で武田が番手まくりを敢行し、合わされた永井は最終バックで力尽きる。スピードに乗った武田は全開で風をきると直線で神山が満を持して抜け出す。これで関東作戦が決まったかと思われたが、神山後位で脚を溜めていた海老根が鋭脚を爆発させるとゴール寸前で神山を捕らえ自身初のGTタイトルを手中に収めた。海老根マークの伏見が3着。

 

HOME このページのトップへ戻る


Copyright(c) 2009 Nikkan Prosports Shinbunsya kk. All rights reserved.
当サイトに掲載された全ての文章、画像について無断転載、直接リンクを禁じます。
お問い合わせはwebmaster@nikkan-pro.co.jpまで