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第22回共同通信社杯競輪 春一番
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 五輪メダリストがグレードレースで遂に頂点に輝いた。中部ラインの先頭を任された浅井康太が赤板前から先頭に立つと、そこからは誰も前に出させない完ぺきな逃走劇。番手の永井清史はホームからまくって来た石丸寛之に合わせて番手から飛び出すと、後続の追撃を振り切って優勝、しかもこれが今年初勝利というオマケ付きだ。
  「オリンピックが終わってから不甲斐ないレースが続いてたんですけど、今回は来る前から練習で手応えがあって戦える状態だったので、決勝も自信を持って臨めました。番手戦は慣れてないんですけど、浅井君が競らせないように巧く駆けてくれました。去年のオールスター前の合宿でも一緒にやっていたし心強い後輩です」
  オリンピックでメダルを獲ってからは落車、失格などアクシデントが尽きなかったが、「オリンピックが終わってから集中できていない点があったので、ああいう状態になってしまったんだと思います。でも、人一倍負けず嫌いなので、練習はしっかりとやっていました。本職が競輪選手なので、競輪で勝てたということは大きいと思います」。ここで大きな結果を出したことで競輪選手としてもひとつステップを上がった。今回、決勝で連係した浅井康太に柴崎淳ら次世代の中部を担う若手の旗手として永井の自覚も増すばかりだ。
  「中部もどんどん後輩が出てくると思うんですけど、先行で戦ったり、今日みたいなレースをしたりすることも増えてくると思うので、色々できる選手になりたいと思います。昨日の作戦会議の時点で『今回はチャンスだから』と(加藤慎平が)言ってくれてました。慎平さんがグランプリを獲ったときから目標だったので、少しでも追い付けてよかったと思います」

 永井マークの坂上樹大も交わせばビッグ初優勝という展開になった。しかし、結果は2着。レース後は「もったいない」を連呼する。
  「やっぱり永井は強かった。差せませんでした。練習が足らんね。あれを抜けんのじゃなあ…、もったいない。チャンスやったのに、すごい。まあ次ですね」

 打鐘で平原康多から四番手を奪った伏見俊昭は中を割るも3着。惜しくも完全優勝はならなかったが、手ごたえのある4日間を振り返りサバサバとした表情。
  「併走はキツいなと思ったけど、あそこは平原と勝負。締めこんだときに浅井が踏んだので四番手を取れた。もう少し早めに永井が踏んでくれれば自分にもチャンスはあったね。中を割ったときに当たれればよかったけど当たれず、全然踏めなかった。でも脚の感触は悪くないので次、頑張ります」

 中部勢ワンツーの立役者となったのは浅井康太だ。自身初のビッグ決勝戦でも臆することなく風を切った。
  「先行しか考えてなかったし、そこまで緊張はしなかったです。僕は2コーナーまではと思ってたし、あとは永井さんの力で行ってもらった。あと半周(持たなかったの)は僕の力不足ですね。永井さんに獲ってもらって、嬉しくて泣けてきました」

 井上昌己は初日から地元ファンの熱い声援に応えて、3連勝で勝ち上がった。ホームから強引にまくり上げた石丸に続いたが、7着で地元優勝を逃した。
  「前は取りたくなかったけど、1番車だったし押し出されてしまってしょうがなく。石丸さんが無理やり行ってくれたんだけどね。伏見さんのところにも降りようと考えたけど、それでも無理でしょう。最後に石丸さんの煽りを食って終わりました」

 上がり10秒9で前団に迫った武田豊樹だが5着まで。平原に任せての結果だけに、レース後はサバサバとした表情を見せる。
  「決勝はみんな1着を取りにいくだろうし、たとえ平原が仕掛けても浅井とやり合って石丸や伏見のえじきになってしまう。今日はメンバー構成に負けたね。平原は良く頑張ってくれた。また2人でやっていきます」


レース経過
  号砲が鳴ると各車ともに出渋り、激しいけん制を見せたが井上昌己が腹をくくって誘導を追い掛け、石丸寛之を迎え入れて前で受けた。以下、伏見俊昭―斎藤登志信、平原康多―武田豊樹、浅井康太―永井清史―坂上樹大の並びとなり隊列が整った。
  赤板から浅井が上昇して前団を押さえると、石丸はすんなりと車を下げて後方に。中団三番手は、内に平原、外に伏見と併走気味となったが、平原が車を引いたため伏見が中団を確保した。浅井は二角で誘導をどかすと、打鐘から先行態勢に入った。伏見―斎藤は必死に付いていくも、平原以下は車間が空いてしまい一本棒の状態で最終ホームを通過した。すると後方八番手から石丸寛之がすかさず巻き返し、猛スピードで前団に迫ると、バック手前から永井が番手まくりを敢行。石丸は2センターで力尽きる。坂上後位で脚を貯めた伏見が、永井と坂上の中を割って迫ったが、永井が後続を振り切って優勝。坂上が2着に、伏見が3着にそれぞれ入線する。

 

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