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特別競輪
第62回日本選手権競輪
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  自信を結果に変えた瞬間だ。初出場のGI親王牌でいきなり決勝に進出するなど、早くからタイトルを期待された武田豊樹が、ついにタイトルを手に入れた。「自信はありました」と自らを鼓舞し続けた4日間。そして決勝戦は加藤慎平との長い写真判定を制しての勝利だ。
 「自分としては加藤くんに負けてたって感じでしたけど、昨日打鐘からの先行をした感じだと今日はまくりだったら優勝できると自分では思ってた。八番手にならない限りはね。その自信がゴール前のハンドル投げに勝てたと思います」
 これで晴れてタイトルホルダーの仲間入り。「まだやっと競輪選手になれたかなって感じがするので、さらにもっとしぶとい競輪選手になりたい」と向上心は忘れない。そしてGPでは先に出場を決めた山崎芳仁との対戦が待っている。
 「山崎くんが強いので、GPは決めましたけど、彼に勝てる自転車のセッティングもギアの選択もあると思う。彼ももうGPを決めてるので同じ舞台で、低迷している競輪を盛り上げていきたいなという気持ちがありますけどね。タイトルを獲ったからといって自分は一戦、一戦を大事にする選手なので、次のいわき平の記念からしっかり良い体調に持っていきたいし、今度はどういう練習をしたらいいかを考えていきたいですね」

 逃げる村上の番手を回った加藤慎平だったが、武田との伸び比べに負けてガックリと肩を落とす。
 「自分が一番チャンスがある所を回っているのに、勝てなかったのは残念です。武田さんはまくり追い込みの感じできたけど、それでも自分が優勝しないといけない展開だった。付いていて苦しかったし、最後は脚が一杯でした。力不足を痛感しています」

 バック七番手からまくり上げて3着の海老根恵太だが、自分だけが届く結果になってしまい表情は浮かない。
 「晴智さんに前を取ってもらい、引いて行ける所から行く作戦でした。ジャンで緩んでいたから叩いても良かったんだけど、前を見過ぎてしまった。ああなってしまったら、武田さんの動きを見ながらのレースになってしまう。自分でレースを作っていないし、まくり不発のリスクは仕方なかった。とりあえず行けるところまで行ったけど、仕掛けが遅すぎましたね。全日本も3着だし、まだまだ自分に力が足りないですね」

 中近ライン三番手を回った山口幸二はコースを失い5着に終わった。
 「ジャンで海老根が叩いていれば違う展開になったと思うのに。村上にとっては一番厳しい展開になってしまったね。番手だったら自分にもチャンスがあったかもしれないけど、外がかぶってしまったし、最後は踏むコースがなかった」

 武田のまくりに続いた兵藤一也は海老根の強襲の前に惜しくも表彰台を逃す。
 「レース前、武田さんは緩んだら行くといっていたけどラインが2車だし厳しいよね。海老根が叩きに行かないのも予想外だった。武田さんは車間を空けて、追いかける勢いで巧く踏んでいった。自分もコースがあったし、一瞬だけ優勝が見えたけど、武田さんは直線でも踏み上がっていく感じだったから抜けないと思った。前が強かったし、武田さんが優勝して良かったですよ。自分はまた次を頑張ります」

 連日、気迫のみなぎる走りでファンを沸かせた村上義弘。決勝戦では長いラインを引き連れての先行策に打って出た。
 「大声援に後押しされて決勝まできたので、しょうもないレースはしたくなかったし、力を出し切ることだけを考えてました。僕の優参を本当に喜んでくれてましたから。僕の後ろを4人で固めてくれた中部勢にも感謝ですね。自分としても勝ちにいく先行をしたつもりだし、負けたのは力不足としか言いようがない。武田さんは実力日本一の選手やし、負けたのが武田さんなら納得です。僕自身、力は100%出し切れました」


レース経過
  号砲と同時に内枠の3車が飛び出す。渡辺晴智がスタート争いを制し、海老根恵太―鈴木誠の千葉コンビを迎え入れる。村上義弘―加藤慎平―山口幸二―山内卓也の中近勢で中団を形成、武田豊樹―兵藤一也の関東コンビが後攻めの形で隊列は落ち着く。
 赤板前の2センターから武田がゆっくり上昇し、海老根に並びかける。2コーナーで武田が誘導員の後位に入ると、村上が打鐘でその上を叩いて先頭に立つ。先行態勢に入った村上はピッチを緩め、武田は五番手の位置を確保。海老根は七番手で反撃態勢を整える。村上は後ろを確認しながら踏み上げ、最終ホームから全開でスパート。快調に飛ばす村上だが、車間を詰める勢いで最終バックから仕掛けた武田が好スピードで前団に迫る。直線は村上後位から追い込む加藤とまくった武田のマッチレース。武田が加藤をゴール寸前で捕らえ、悲願のG1初優勝を飾った。逃げた村上は直線末を欠き、七番手から大外をまくり追い込んだ海老根が3着に入った。

 

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