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特別競輪
第8回東西王座戦・西王座戦
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 「またここに戻ってこられた」と嬉しそうに語る加藤の表情が全てを物語っている。度重なる落車。その度に大ケガと最悪の時期を乗り越えての復活劇。05年グランプリから遠ざかっていたビックレースのタイトルを手にした。
 「優勝した瞬間は、何故かこっ恥ずかしいというか、ちょっとホッとした感じが強かったですね。表彰式が終わって、ファンの声援が聞こえたときは本当に嬉しかった」
 前日の予選競走で連を外したショックは、加藤にとって大きかった。
 「昨日みじめで情けない競走をした分、何とか返したい気持ちが強かった。(自分が番手を回ったのは)重大な決断でした。岐阜の先輩を外すわけですから大義名分がないとダメですし、やっぱり稲垣さんの番手を回らせてもらった以上、強い気持ちを持ってレースを走らないといけないというのがありました。今は本当にホッとしています」
 次に狙うのは、もちろん二つめのG1タイトル。目前に迫ったダービーへ全力投球を誓う。
 「次のダービーは予選スタートが決まっているので、前半戦の山場だと思っています。今回はGIIとはいえ、しっかりしたタイトル。この場に戻って来れたというのは、今年はやれるんじゃないかという手応えを感じています。寒い時期は毎年、腰痛とか出るんですけど、腰痛が出てても車が出てくれるというか、(今は)状態が全然違いますね。こういう加藤慎平らしいレースができることが幸せですね。今はGIを獲ってグランプリに出るっていう明確なビジョンがあります」

 山田裕仁は追撃僅かに届かず2着。だが、表情にかげりは見られない。
 「正直、今回は優勝を狙ってどうこうという状態ではなかったので、気持ち的には楽でしたね、打鐘で稲垣が仕掛ける素振りを見せないようだったら前々に行くつもりだったけど、金網まで上がられたのでそれもムリだったね。これで宮杯の特選が決まったのは大きいですよ」

 得意のカマシで主導権を握った稲垣裕之も納得の表情で帰り支度。すでに気持ちは岸和田に向かっている。
 「今回はダービーに向けて乗り込んでいる中での開催だったので、疲れがどう出るか不安な部分はあったんですけど、このメンバーで決勝に乗って、そこで3着に粘れたのは自信になります。ただ、昨日の競走は反省点が多すぎる。本当は今日みたいな走りをしなきゃいけなかったのに。岸和田では同じ失敗を繰り返さないようにします」

 渡部哲男はホームで叩かれて万事休す。「合わせるつもりで踏んでいたんだけど、出られちゃいましたね。また出直してきます」と次の戦いへと気持ちを切り替える。

 井上昌己はしきりに首を傾げるばかり。前団が激しく叩き合う展開となったが、まくれず6着の結果に悔しさを噛みしめる。
 「最高の展開になったはずなのに。車が進みませんね。踏み出した瞬間に行けそうな感触もないし…」

レース経過
 号砲で勢いよく飛び出したのは5枠両者。まず加藤慎平が正攻法を確保したが、岩津裕介は最内の井上昌己に中団を奪われ車を下げる。周回は前から稲垣裕之―加藤―山田裕仁―山口幸二―井上―小野俊之―渡部哲男―三宅伸―岩津の並びで進む。
 赤板ホーム前から渡部が上昇を開始。すんなり稲垣のアウトまで車を進めると、打鐘前に先頭に立ってペースを落とす。稲垣の仕掛けを嫌って、渡部や中団を確保した井上が2センター中バンクに上がるが、稲垣は4コーナーから山おろしで一気に外を仕掛ける。合わせて踏んだ渡部だったが、稲垣の先制を許すと加藤のインで粘る。これで短くなった隊列をバックから井上がまくり上げるが、稲垣のスピードは全く衰えず三番手のアウトから車が進まない。4コーナーを立ち直ると、渡部のイン粘りをしのいだ加藤が踏み込み久々のビッグ制覇。三宅にからまれながらも、三番手から外を伸びた山田が2着に食い込んだ。

 

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