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特別競輪
第8回東西王座戦・東王座戦
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  南関の結束は鋼より固し。ライン4車で折り合った南関勢は打鐘から海老根恵太が迷い無く先行態勢に入ると、最終バックでは好回転でまくってきた武田豊樹を武井大介が渾身のブロックで好援護。巧みなペース駆けに持ち込んだ海老根が、直線鋭く迫った神山雄一郎を僅かの差で振り切った。
 「とりあえず先行すれば、僕の後ろはみんな強力なんで、仕事はしてくれると思って行きました。武田さんを逃がしたらまくれる気がしなかったし、自分の仕事だけはしようと思っていました。後ろの状況は全然分からなかったけど、とりあえず武井が仕事してくれると思っていたんで、まあブロックしてくれているんだろうなとは思っていましたけど。昨日は久しぶりに先行して、ペースが良く分からなかったんですけど、今日は落ち着いて駆けられましたね」
 デビュー時から天性の脚力をを絶賛されながら、04年のヤンググランプリ制覇後、ビッグタイトルになかなか手が届かなかった海老根。今年からはSS班にも選ばれ、大いなる飛躍が期待されていたが、遂に結果を出した。
 「優勝はまだ信じられないですね。みんな誰しも壁はあると思うんですが、自分もケガをしたりして頑張ってきたし、(ビッグ制覇は)けっこう早かったですね。でも、まだ(同期の)稲垣(裕之)と村上(博幸)に並んだだけなんで、井上昌己を目指して頑張りたいと思います。ダービーでは変な競走はできないですけど、今まで通り力を出し切れるように頑張ります」

 武田豊樹の番手から抜け出し直線で鋭脚を見せた神山雄一郎だったが、3年半ぶりのビッグタイトル獲得にはタイヤ差足りなかった。
 「海老根が上手く駆けてたし、波を作ったりしていたから、武田も仕掛けづらそうだったね。でも、良く行ってくれた。武田が仕掛けた時に、ちょっと口が空いてしまったけど何とか千切れずに付いていけました。今日はタイヤひとつ分足りなかったけど、今回の結果は上出来です。最近のビッグレースでは表彰台にも全然乗れなくなっていたからね」

 最終バックから圧巻のスピードでまくった武田豊樹は、渡辺晴智と武井大介の強力ブロックを受け撃沈。ふるダビ広島以来のGU制覇はならなかったが、勝った海老根を素直に賞賛した。
 「今日は無理やりの先行争いをして、やり合う形は避けたかった。まくりに構えたけど、南関勢に結束の固さを見せ付けられましたね。晴智君や村本君の横を通過するのは大変だって事を思い知らされました。それにしても海老根君は脚があるね。ビッグレースで逃げ切りVでしょ。相手が強すぎますよ、お手上げですよ。悔しいけれど今日のレースはダービーにつながりそうですね」

 今日の結果は南関勢4人がそれぞれ自分の仕事に徹しきった賜物。それだけに援護に回った後ろの3人も海老根の優勝を我がことのように喜んだ。「海老根さんが勝ってくれて本当に良かった。連には絡めなかったけど最低限の仕事は出来たと思う。次は僕の番だと信じて、また頑張ります」と武井大介が話せば、四番手を固めた村本大輔も「恵さんが獲ってくれれば良いという気持ちが、俺や晴さんの中でも強かったから。結果には大満足です」と笑顔で語る。

 海老根に寸前まで迫る3着となった渡辺晴智も「海老根の優勝は南関勢が一つになった結果。本当に良かった」と満足そうに語り、競輪場を後にした。

 今シリーズ初めて自力の組み立てとなった伏見俊昭は最終ホームで武田に被され内に詰まったことがたたり、9着に沈んだ。
 「南関勢に4車で結束されるとさすがに厳しいですよね。八番手からじゃキツイと思い村本君の後ろに空いたスペースに飛び込んだら、武田さんに包まれてしまった。あれで9着は情け無いですね」


レース経過
 号砲で伏見俊昭、さらに成田和也が飛び出して福島コンビが正攻法。残り7名は一度けん制を入れたが、武田豊樹―神山雄一郎―阿部康雄が中団、海老根恵太―武井大介―渡辺晴智―村本大輔の南関勢が後ろ攻めで隊列は落ち着く。
 赤板前から動き始めた海老根は、まず中団の武田にフタをする。武田も車を下げず、中団でフタを続けた海老根は打鐘過ぎに先頭に立つ。引き切った武田もすかさず巻き返しを図るが、村本の上手いけん制でタイミングを失い中団アウトで伏見と併走になる。しきりに波を作られた武田だが、2コーナー過ぎから力任せに巻き返す。これを武井が2センターで大きくブロックすると、さすがの武田もここで失速。今度はスピードをもらった神山が4コーナーから外を強襲する。仕事に徹した武井は伸び切れず、渡辺が中を割るが3着まで。粘る海老根と外を伸びた神山の優勝争いはタイヤ差で海老根に軍配があがる。勝った海老根は南関勢から初となる東王座戦の覇者に輝いた。

 

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