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特別競輪
KEIRINグランプリ07
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 GT決勝3度で2V。大舞台でのこの勝負強さが井上の真骨頂だ。グランプリでもその持ち味をいかんなく発揮し、2度目の挑戦で見事に制覇。賞金1億円と競輪界最強の称号を手に入れた。
 「最終ホームで思い通りの展開になったので、あとは落ち着いて走るだけという感じでした。中部の後ろからということで、最初は前を取って(中部勢を)迎え入れようと思ってたんですが、永井君が前から二番目といいところにいてくれたので、そちらに付きました。その後も永井君がいい感じで先行態勢に入ってくれたので、無駄足を使わずに最後の4コーナーまで回って来れました。ああいう展開になるとは思ってなかった。最高でした。こういう風に勝てるので、自分は勝負強いのかなと思います」
 今年は競輪祭で優勝して早々とグランプリ切符を獲得したが、中盤以降はケガもあって精彩を欠いた。しかし、このグランプリを目標に徐々に調子を上げ、直前は沖縄合宿を行うなど、やれることは全てやってきた。
 「9月ぐらいから長く感じてきて、中だるみと言われても仕方ないような成績になってしまった。今回は勝つ準備をしてきたし、最後は気持ちよく勝てて良かったと思います。11月ぐらいから本腰を入れてましたし、気分も乗っていました。あまりプレッシャーは感じない方なんですけど、来年一年間は1番車のユニフォームを着て走らないといけないので、またグランプリに帰ってこられるよう頑張ります。目標はGTを獲っての出場です」

 GP初出場の平原康多は直線で最内を突っ込んで準V。レース後はさすがに悔しさを隠せない。
 「2着は悔しいし、情けないですね。友和の動きがやっぱりキーポイントになった。永井君が単騎で来て飛び付きたかったけど、友和と同時に踏み出してしまい、ちょっと焦ってしまった。いい位置を取れなかったのが敗因ですね。最後は内しかなかったし、落車覚悟で突っ込んだけど届かなかったです」
 番手まくりの小嶋敬二は末を欠いて3着。
 「こんなチャンスはなかなかないし、かなり悔しいです。(永井に)離れてしまったけど、余裕はあったし、悪い展開ではなかった。でも、ちょっと追いつくのが早すぎましたね。井上君にもいい感じで付いて来られてしまった」

 永井清史は公言通りに先行し、見せ場を作った。  「どうせ前は取れないし、後ろから思い切ってカマそうと思っていました。自分のレースはできたから納得。小嶋さんが離れたのは分かったけど、ホームで追い付いたのが確認できたので、そのまま駆けました。力は出し切れたし、たくさんのお客さんの前で走れていい経験になりました」

 福島勢と別れて単騎を選択した佐藤友和は冷静に敗因を分析する。  「単騎と言った以上、あのまま福島の後ろで動かない訳にはいかないですからね。永井が駆ける前に井上さんの位置にいたかった。結果的に自分の理
想としていた展開にならなかった。最後も内を見れなかったですね」

 作戦ミスで浮かない表情は福島コンビ。一番人気に推された山崎芳仁は八番手に置かれて不発。ギアを4・08に上げたことが裏目に出た。
 「フタをする形で先行モードになったけど、永井が引いてすぐに巻き返して来たので対応できなかった。三宅さんが離れて自分のところに降りて来られたのも痛かったです」
 伏見俊昭は山崎と共倒れ。GP連覇は成らなかった。  「永井は自分が勝つ競走をすると思っていたけど大したもの。山崎君もカマす気持ちで行けば番手に入れたかもしれないですね。最終ホームではもうダメだと思いました」


レース経過
 号砲で飛び出したのは渡辺晴智と井上昌己。渡辺が誘導後位を取り切り、平原康多を受ける。井上が永井清史―小嶋敬二の中部勢を受け、井上後位に三宅伸。山崎芳仁―伏見俊昭の福島コンビが七、八番手で、単騎の佐藤友和は最後方で様子を窺う。
 8周回の長丁場で動きが始まったのは青板前の2センター。山崎が早くも上昇を始め、青板で永井の横まで上がると、そのまま永井にフタをするように併走を続ける。さらに青板バックまで差し掛かると、単騎の佐藤が動き出し、三角で平原に並び掛ける。平原は車を下げて佐藤を入れ、並びは佐藤―平原―渡辺。四、五番手がアウト山崎―伏見、イン永井―小嶋で併走。その後ろに井上―三宅となって赤板を通過する。打鐘手前まで来ると、佐藤は誘導を交わしてペースアップ。この時に永井はようやく車を下げて六番手に入り直す。しかし、永井は間髪入れず三角から一気にカマして出る。合わせて踏もうとする平原を制して、佐藤も踏み込むが、スピードに優った永井は最終ホーム手前で出切って、そのまま先行態勢に入った。小嶋は永井のスーパーダッシュに離されてしまうが、懸命に踏み込んで永井を追走。これに井上がピッタリと続く。佐藤はやや切れ気味の四番手となり、山崎―伏見は八、九番手に置かれて苦しくなる。小嶋はようやく最終バックで永井に追い付くと、一息入れることもなく、永井を交わして番手まくりに出る。直線に入り、小嶋―井上―佐藤―平原…の態勢から佐藤は外を踏み、平原は空いた内のコースを踏む。ゴール前、粘る小嶋を井上が一気に交わして、グランプリ初制覇を達成。小嶋が空けたインコースを突いた平原が2着に強襲した。

 

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