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号砲で飛び出したのは渡辺晴智と井上昌己。渡辺が誘導後位を取り切り、平原康多を受ける。井上が永井清史―小嶋敬二の中部勢を受け、井上後位に三宅伸。山崎芳仁―伏見俊昭の福島コンビが七、八番手で、単騎の佐藤友和は最後方で様子を窺う。
8周回の長丁場で動きが始まったのは青板前の2センター。山崎が早くも上昇を始め、青板で永井の横まで上がると、そのまま永井にフタをするように併走を続ける。さらに青板バックまで差し掛かると、単騎の佐藤が動き出し、三角で平原に並び掛ける。平原は車を下げて佐藤を入れ、並びは佐藤―平原―渡辺。四、五番手がアウト山崎―伏見、イン永井―小嶋で併走。その後ろに井上―三宅となって赤板を通過する。打鐘手前まで来ると、佐藤は誘導を交わしてペースアップ。この時に永井はようやく車を下げて六番手に入り直す。しかし、永井は間髪入れず三角から一気にカマして出る。合わせて踏もうとする平原を制して、佐藤も踏み込むが、スピードに優った永井は最終ホーム手前で出切って、そのまま先行態勢に入った。小嶋は永井のスーパーダッシュに離されてしまうが、懸命に踏み込んで永井を追走。これに井上がピッタリと続く。佐藤はやや切れ気味の四番手となり、山崎―伏見は八、九番手に置かれて苦しくなる。小嶋はようやく最終バックで永井に追い付くと、一息入れることもなく、永井を交わして番手まくりに出る。直線に入り、小嶋―井上―佐藤―平原…の態勢から佐藤は外を踏み、平原は空いた内のコースを踏む。ゴール前、粘る小嶋を井上が一気に交わして、グランプリ初制覇を達成。小嶋が空けたインコースを突いた平原が2着に強襲した。
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