KEIRIN EXPRESS|日刊プロスポーツ新聞社
HOME
特別競輪
記念速報
コラム
お問い合わせ
リンク
プロスポーツ
赤競.NET
永久保存版オールガイド
FAX-NET赤競
HOME > 特別競輪 > 第21回共同通信社杯競輪
特別競輪
第21回共同通信社杯競輪
◆記事タイトル◆
 
   
>>決勝戦の赤競.NETを表示する
  引き上げてきた平原康多が発した、「相手が番手まくりじゃ…」のひと言が今日のレースの全てを象徴している。ただの二段駆けではない。”山崎芳仁”のブン回しだ。中団を確保した平原も2着に迫るのがやっと。番手の利をフルに生かした佐藤友和がもくろみ通りに山崎の番手から発進し、今年二度目のビッグVを手にした。
  「(ビックの優勝は)どちらも山崎さんに任せての結果ですが、僕にもう少し技術があれば(山崎を)もう少し残せたと思います。山崎さんの掛かりは良かったんですが、出る時に脚を使った分、最終バックではキツそうでした。平原君がまくってきたのが見えてブロックに行きましたが、ひと振りで止まらなかったから、しょうがなく番手から出ました。あそこの対応を早くしていれば伏見さんが2着でしたね」
  勝ったレースの中にも反省を忘れない。全プロの落車で夏前の大事な時期を棒に振ってしまったが、アクシデントも自らの糧にしてしまう佐藤らしい喜びの会見となった。
  「(落車負傷で)入院していた時に考えていた練習や調整方法がうまくいっていますね。復帰してからはかなり安定した成績を残せていると思いますが、これが一番大きい。ただ寝ていても仕方ないので、頭はしっかり使ってましたから(笑)」
  優勝賞金2190万円をゲット。これで一気にグランプリの出場権を射程に捕らえた。
  「賞金の上積みができたのも嬉しいんですけど、今まで賞金上位にいた人たちにプレッシャーを与えられるのが楽しいですね。ここまで来たからには、もちろんグランプリ出場を狙って頑張りますよ。もちろんG1優勝も。自信は2年前ぐらいからありますけどね」

  山崎芳仁は公約通り先行勝負。打鐘前から仕掛けて加速すると、後続を一本棒にして逃げまくった。
  「いやぁ、もう一杯ですよ。ここしかないというタイミングで行けました。出てからも流してませんね。緩めば誰かがカマしてくるので、前半を踏み込みました。早めに行ってるんでタレたのは仕方ない。友和が勝ってくれてよかった」

  伏見俊昭は佐藤とワンツーを決められず悔しい表情を見せる。
  「番手は難しいけど、三番手も難しい。内、外の両方から来られてしまった。2着は死守したかったですね。山田さんにシャクられたけど、自分としては空けてなかったと思います。イチかバチか行くしかなかったんでしょうけどね。友和も引き付けてたから、最後は踏むコースがなかったですね」

  まくり仕掛けた平原康多だが、力及ばず。だが、今シリーズの内容については納得と話す。
 「海老根さんが先に斬った時はアレッと思ったけど、今日は特に深く考えず流れに応じて走るつもりでした。展開は悪くなかったけど、サラ脚の佐藤さんが番手にいるんじゃ厳しいですよね。ちゃんとレースの流れには乗れていたし、状態は悪くないと思いますよ。賞金がどうこうと言うよりも、これから一戦一戦を大事に走っていきます」

  最初にレースを動かした海老根恵太は「決めていたという訳じゃなかったんですけど、番手で粘りたかったですね。最後までどうするか迷ってしまった…」。

  位置取りの動きで内側追い抜き失格を喫した山田裕仁だが、「悔いはない」とキッパリ。
  「今日は分断はほとんど考えていなかった。山崎と平原が行く確率はそれほど変わらないと思ったし、今回は中団を確保してのまくりで勝負できる状態でしたからね。2コーナーで伏見がちょっと(インを)空けていたんですけど、そのイメージを残したまま突っ込んでいった。2着、3着じゃなく優勝を獲りに行くには、あそこで空いたかどうか確認してからじゃ間に合わない。実際、頭まで突き抜ける手応えはありました」

レース経過
 ゆっくりとしたスタートから誘導員を追ったのは山田裕仁。坂上樹大が続いて中部2車で連係すると、その後ろから山崎芳仁―佐藤友和―伏見俊昭―平原康多―神山雄一郎―海老根恵太―兵藤一也の並びで周回を重ねる。青板周回の2センターから海老根が上昇を開始。ホームから山崎も合わせて動くが、海老根はそのまま誘導員を下ろして先頭に。この動きに続いた平原が2コーナーからゆっくりと海老根を押さえると、その上を今度は山崎が叩いて最終主導権を握る。四番手には平原が入ったが、内をスルスルと上昇した山田が北勢後位を確保。坂上はこの動きに続けず、平原は五番手に車を下げた。山崎はホーム手前からジワジワと加速する。八番手の海老根が1センターからまくり上げると、2コーナーから合わせて平原も発進。海老根は上手く平原のまくりに乗る形に。平原に気づいた佐藤は平原を張りながら2センターからスパート。すかさず山田が内に切り込むと、三番手の伏見は佐藤の動きに遅れてしまう。佐藤、平原の直線勝負はサラ脚の佐藤に軍配があがり、横一線の3着争いは伏見が伸び勝った。

 

HOME このページのトップへ戻る


Copyright(c) 2007 Nikkan Prosports Shinbunsya kk. All rights reserved.
当サイトに掲載された全ての文章、画像について無断転載、直接リンクを禁じます。
お問い合わせはwebmaster@nikkan-pro.co.jpまで