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特別競輪
ふるさとダービー福井
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 今年はここまで僅かに3勝。3月宇都宮S以来、半年間遠ざかってきた勝ち星をこの大一番で成し遂げた。「そのうち取れると思ってたけど、まさか決勝でとは」。
  記念初優出(観音寺)で優勝、GI初優出(高知AS)で優勝と、勝負強い男はやることが違う。
  「嬉しいということだけです。今日は何が何でも稲垣さんが先行してくると思うから流れで頑張ろうと言っていた。最終バックでちょっと遅れてしまったので、申し訳ない気持ちです。中を割ってきたのは山口さんだろうなと思ったんですけど、ちょっと抵抗しないと抜かれてしまいそうだったので、締めてしまった。申し訳なかったです」
  おおよそ勝者のインタビューとは思えない恐縮ぶり。前検日には「精神面ですね」と最近のスランプを説明したが、配分停止を前にあと3走、あと2走…と自らに言い聞かせ集中力を保った。決勝だけ上げた3.92のギアもピタリ的中。「上げたのは何となく。バックで離れてしまったのは上げたせいもあるし、抜いたのはギア上げたからなのかな。プラマイゼロです」と笑った。このあとは1カ月の配分停止。まずは一度、気持ちをリフレッシュして10月から攻勢をかける。
  「これで(賞金での)GP出場を諦めないで済む数字だと思うので、あと10、11、12月と頑張りたい。配分停止があったから今回は集中できたと思うし、あと4走で終わりという気持ちで走りました。次の目標は次のレースです。今年は記念を獲って特別競輪の決勝も乗って、地元のFIでも優勝できたので、成績が悪いなりにも自分では十分だと言い聞かせてきました。周りの人の評価で、何に悩んでいるのか分からない日々がずっと続いていたけど、まだまだ頑張れっていう神様がくれたご褒美だと思います。でも、できれば1週間ぐらい競輪を忘れたいですね」
  最後も飯嶋らしい言葉で記者会見を締め括った。

  残り1周、稲垣との激しい主導権争いを制した平原康多だったが、最後の最後で力尽きる。4月ふるさと弥彦に続いて2着で涙を飲んだ。
  「あそこまで行ったら稲垣さんと意地の張り合い。負けられないっすよね。理想は逃げ切りだけど、ずっと踏み合ったわりには粘ったほう。ダメだったけど、頑張ったですね。手応えのあるシリーズだったし、次のオールスターでも頑張ります」  
  最終バックを最後方で通過した坂本英一だったが、岡部のまくりに続くと最後は中バンクを強襲した。
  「岡部は外でも届くだろうけど、俺は間に合わない。どこを踏んだか分からないけど、(コースが開けて)明るいほうと思ってた。内にノリ(飯嶋)と(山口)貴弘が見えたから俺ら3人の勝負かなと思ったら、康多がいたんだね。今日はすごい気持ちを入れて走れました」

  最後は渾身の中割りでビッグ初優勝を狙った山口貴弘だったが、飯嶋に締め込まれてしまった。
  「飯嶋は上手いっすね。もっとスムーズに行ければ抜けてたけど、もったいなかった。もう少し中割りを勉強してきます。あの展開で獲れなかったのはミスだけど、GIIの決勝でここまで走れて自信になりました」

  近畿勢からは唯一のファイナリストとなった稲垣裕之。平原と激しい主導権争いを演じたが、9着大敗の結果に言葉が少ない。
 「引いてすぐに行きたかったけど、(平原の動きで)行けなかったですね。合わされて主導権が取れなかったのが同型として悔しい。体調は良くなってきてるので、次(向日町記念)は」

  稲垣に任せた浜口高彰はサバサバした表情でレースを振り返る。
  「稲垣が地元のGIIだし、彼の得意パターン(カマシ先行)で頑張ろうと言ってました。平原くんが中バンクに上がってくるのも覚悟の上での作戦だったし、あとは力の勝負。出切ったと思ったけどね。走れてる手応えはあるので次(オールスター)頑張ります」

  連日自力で見せ場を作った岡部芳幸だったが、決勝戦ではまくり不発に終わった。
  「想定した流れになったけど、平原にいいようにやられてしまった。引くにしても脚を使う形になったし、(モガキ合いで)チャンスだと分かってても引ききれてなかった。バックで丸山が車間を切ってるのを見ちゃって、勢いを付けられなかった」 。

レース経過
 号砲で稲垣裕之が誘導を追いかけて正攻法。浜口高彰が稲垣に付け、武井大介―丸山啓一の南関コンビが続く。中団には岡部芳幸―坂本英一、平原康多―飯嶋則之―山口貴弘が後方となり隊列が整った。  レースが動いたのは赤板から。平原がゆっくり上昇すると、岡部が合わせて動き誘導を交わして先頭に立つ。そのさい、稲垣は後方まで車を下げて平原が中団に。打鐘後の2センターで平原が金網すれすれまで登って稲垣をけん制すると、山おろしを使いながら一気に先行体勢に入った。負けじとスパートした稲垣は、飯嶋のブロックをしのぎながら懸命に踏み、平原の横まで並んだが平原にうまく合わされてしまい、結局まくりきれずに失速。岡部も後方から発進したが、前団に及ばず着外に沈んだ。   踏み勝った平原が直線に差し掛かると、マークの飯嶋が稲垣をどかした勢いで一気に踏み込み、山口の中割りをしのいで1着をさらった。平原が2着に粘り、3着には、ゴール直前に外に車を持ち出した坂本が入線する。

 

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