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第49回競輪祭朝日新聞社杯競輪王決定戦
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  連覇を狙う山崎と昨年のMVP小嶋の東西横綱対決に注目が集まったが、優勝をさらったのは、その間隙を突いた井上だった。山崎を強引に叩いて先行した小嶋の三番手に俊敏な動きで切り替えると、最終4角から外を一気に踏み込み、一昨年のオールスター以来となる2度目のG1制覇を果たした。
 「最初のタイトルは勢いで獲っちゃったって感じだったんですが、今回は展開も考えて、狙ってああいうレースをしたので最高の気分です。花月園オールスターの時は実感がなかったんですけど、今回は表彰台の真ん中を噛みしめて立つことができました。山崎君と小嶋さんがいい感じでモガキ合ってくれて、その三番手というのが理想だったので、本当に考えたとおり。作戦が見事にはまりました。小嶋さんもすごくかかっていたので、踏み出した瞬間は行けるかどうか不安だったんですが、4コーナーの山下ろしで伸びるなという感触はありました」  昨年はナショナルチームから漏れたが、その後は本業の競輪に集中。今年は年頭から勝ち星を量産するなど絶好調で乗り込んできたが、地元地区の大舞台でその実力を証明した。
 「ナショナルチームから外れたときはそれほどショックじゃなかったし、逆に、これで競輪一本に打ち込めるようになったのが今に繋がっていると思います。調整の面とかですごく楽なので、それがそのまま結果に出たという感じです。寒い時期にはまだ腰痛が出ることがあるんですけど、持病みたいなものなので、これからも仲良く付き合っていかなきゃならないですね。年始めに(タイトルを)獲ったということで、これからすごいプレッシャーの中で走らなきゃいけないと思うんですけど、力を出し惜しみせず一戦一戦に集中して戦っていきたいと思います」

 持ち味を出し切った小嶋は2着。サバサバとした表情でレースを振り返る。
 「山崎のところを出るまでに脚を使いましたね。昨日みたいに脚が回らなかった。香川君が三番手に切り替えていてくれれば良かったけど、昌己が三番手に入っているのが分かりましたからね。バックではもう脚が一杯でした。また次頑張ります」

 番手絶好の展開となった山口だが、直線は伸びを欠いた。
 「小嶋はバックからタレ気味だったし、しょうがないね。自分なりに最後は頑張って踏んでみたけど、抜けてないんだから脚がない」

 単騎の香川が井上ライン追走から3着に突っ込んだ。
 「今日はほとんど何も作戦を考えていなかった。初手の位置だけ前から2番目のラインに付けて、後は流れで走ろうと思っていました。加倉さんがもうちょっとピッタリ前に付いて行ければ、もっと突っ込めたかもしれませんね。いつも内だと思われているので、たまには外を踏んでみました」

 井上マークの加倉は5着に敗れたが、表情は明るい。
 「昌己があんなに俊敏に三番手に切り替えると思っていなかったし、千切れる寸前でした。サラ脚で回れば2着はあったかな。でも、ゴールした瞬間に昌己が手を挙げたので、悔しい気持ちはしなかったです」

 一方、人気を背負った山崎は「今日は8割ぐらい駆ける気持ちだった。小嶋さんにフタをして打鐘で仕掛けたけど、武井が粘るのは想定外でした。武井の方ばかり見ていて、外が見えていなかった」と敗因を分析する。

 山崎と共倒れに終わった佐藤は「まさか6番(武井)が粘るとは思っていなかった。引いても三番手ですからね。武井が粘って小嶋さんに有利な流れになったし、山崎がスピードに乗る前だからどうしようもなかった」と致し方なし。

 山崎の番手で粘った武井は「今日は来た方の番手と決めていました。力不足だったけど、いい経験になりました」と素直に完敗を認める。


レース経過
 並びは武井―兵藤、井上―加倉に香川が加勢。小嶋―山口、山崎―佐藤が後ろに控えて初手の並びが落ち着いた。
 赤板で動いた山崎は小嶋のヨコでぴったりと止まりけん制。その後、打鐘をめがけて一気にスパートした。前受けの武井は山崎の番手でイン粘りを敢行する。先頭に立った山崎は最終ホームで先行態勢に入るが、山崎ラインの動きに続いた小嶋がさらにカマして主導権を奪う。この動きに反応したのは井上。俊敏に切り替えて中部コンビを追走する。小嶋は流さず踏んで後続を一本棒にし逃げ込みを図る。番手の山口もきっちりインを閉めて追走していたが、終2センターで井上がまくり追い込みを仕掛ける。山口のけん制で出脚はやや鈍ったが、直線でもう一伸びして加速。そのままの勢いでゴール線を駆け抜け、二度目のG1優勝を達成した。二着には小嶋が粘る。3着にはうまく立ち回った香川。

 

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