２着の明田春喜は盟友の優勝を祝福しながらも、「獲りたかった」と本音をこぼす。
　 「悔しいですね。賞金はいらないからタイトルが欲しかった。後に残るものですからね。ホームで遅れて、意地で追い上げたけど、小川君とからんだのが痛かった。あれがなければ行けたかも。でも、僕がルーキーチャンピオンで、（菊地）圭尚がヤンググランプリ。二人で半々ということで、これからも頑張っていきたいですね」

　先行したのは松田優一だ。「今までも先行基本にやってきたし、主導権を取れたのは良かったけど…」とレースをふり返る。最後は「まくられたのは僕に力がないから。出直してきます」と巻き返しを誓って検車場を後にした。

　 松田とタッグを組んだ志村太賀は、作戦をこう話す。
　 「九州と福島をやり合わせるのが理想だったけど、松田に先行の順番が回ってきてしまった。自分はまだヨコの動きができないから車間を空けて牽制していたけど、菊地さんに並ばれちゃって行かれてしまった。力不足です」

　ライン３人の九州勢はインに詰まって万事休す。前を任された坂本亮馬は「もうワンテンポ落ち着いてから行けばよかった。僕の後ろから松岡さんがあそこまで行ってるんだから、もっといい勝負ができたでしょう」。

　北海道コンビに挑んだ90期の福島二人。前を取った新田祐大は「スタートが取れたので、坂本さんが押さえに来るとは思っていたんですが…。行こうと思えば、ホームで踏めば出られたかも。何もできなかったのは悔しい。また来年頑張ります」と唇を噛んだ。