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特別競輪
第23回読売新聞社杯全日本選抜競輪
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 最終ホームから逃げる佐藤友和の番手回り。しかし、残り半周はこの上なく苦しい展開だった。1コーナーから巻き返した小嶋敬二―兵藤一也に出切られ、二人を追いかける新田康仁をドカすと佐藤慎太郎に内をすくわれる。それでも山崎には滑走路と呼ばれる日本一の直線があれば十分だった。浮いて崩された状態から踏み込むと一気に大外を駆け抜けた。
  「今回は前を任せてのレースだったけど、余計なことは考えず、とりあえず友和君に付いて、差すだけと考えていました。作戦では中団ぐらいを取るはずだったけど、やっぱり僕が(スタートが)遅いせいで後ろになっちゃった。あとの作戦は考えていなかったんです。友和君はホームですごい踏んでたんで、ブロックすれば(小嶋は)止まるかなと思ったけど、全然止まらなかったんで、冷静にスイッチしていきました。最後の4コーナーで慎太郎さんに内を突かれたけど、まずは自分の位置を確保しなきゃダメだと、それから踏んで伸びていこうと一つずつ考えていました。あれだけ外に浮いちゃえば、慎太郎さんが内を突くのは仕方ないですね。みんなゴール手前では車を外に出していたので、『これは伸びるな』と思いました。このバンクはイエローラインのあたりが伸びるんですよね」
  これで残すは年末の大一番・GP。豪脚・山崎と復活した小嶋の激突が楽しみになってきた。
  「通算3回目、今年二度目のGT優勝ですが、素直に嬉しいですね。年頭に立てた目標がグランプリ出場とGTを取ることだったんですが、まさか2個も取れるとは思ってませんでした。年頭からグランプリ出場を目標にしてきたし、(グランプリを)獲って一年を締めくくれたら最高ですね。これからも意欲的に行きたいとは思うんですが、僕にはそういう欲みたいのがないんですよね。いつも何だか分からないうちに優勝している感じ。きっと神様が付いているんでしょうね。この流れを大事にしたいし、性格も変わらず行きたいと思います」

  バック八、九番手に置かれた平原康多、神山雄一郎の関東コンビだったが、山崎を追うように外を強襲。優勝こそならなかったが、2、3着で表彰台を占めた。昨年の22大会からはひとつランクを上げ、準Vに輝いた平原は、「あとちょっとでしたね。駆けるつもりもあったけど、押さえて来るのが遅かったし、ああなったら落ち着いて行こうと思ってました。こういうメンバーだったし、すごく楽しかった。また頑張ります」と悔しさの中にも“次こそは”の手ごたえを覗かせた。

  神山も1年ぶりのGI表彰台に笑顔を見せる。
  「前を取った時点で流れ、そして平原に任せてた。新田の動きで中団を取れなかったのは痛かったけど、もう一回そこから踏めたし、結果オーライじゃないかな。もしいけなければ内かなとも思ったけど、平原はドンドン出て行った。僕は付いて行っただけですよ」

  小嶋が出切った時点で兵藤一也の優勝か?と多くのファンは思ったはず。結果は4着に終わったが、兵藤はすがすがしい表情でレースを振り返る。
  「小嶋さんが強かったですよ。でも山崎が強かった、ちょっと違ったね。小嶋さんが出切った時点で、あとどうしようと思いながら踏んだけど4着でしょ。また頑張りますよ」

  敗れてもなお強し。復帰後初のGI決勝戦で小嶋敬二は衝撃的な復活を果たした。
  「平原が何かするかなと思ったけど動かなかったし、あのままでは北の二段駆けになるから1コーナーから行った。でも、もう一杯でしたよ。あれをよう行ったわ。4コーナー手前で脚が止まった。500じゃなければ、優勝かもしれなかったけどね」

  GPへは、ほぼ優勝するしかチャンスがなかった新田康仁。結果は7着でGP、そして初タイトルはお預けとなってしまった。
  「北が逃げた時点で番手まくりかと思って待ってたら、小嶋さんが先に行った。慌てて追いかけて、3コーナーで山崎に当たられたのが全て。あそこがポイントだったけど、仕方ないね」

  山崎の内を突いて兵藤を追いかけた佐藤慎太郎だったが伸び切れず。
  「山崎が強い。どこから行ったのか分からなかった。あれだったら兵藤の内まで行ったほうが面白かったかも。とにかく今日は脚が重かった」

  最終ホームから果敢に逃げた佐藤友和も山崎の強さに脱帽の様子。
  「もうひとつ前の位置が取れたら別の作戦もあったけど、後ろになった時点で頭を切り替えた。小嶋さんを先に出させたくなかったので、フタをしてたけど、誘導が緩んだので出てしまった。あれなら山崎さんに番手から出て欲しかった。それならワンツー決まってましたね。また(北の連係が)失敗したかと思いましたよ。山崎さんが強くてビックリした」

レース経過
 号砲で渡辺晴智がいち早く飛び出してスタートを取る。結局は新田康仁が平原康多に前を譲り、並びは平原―神山雄一郎、新田―渡辺、小嶋敬二―兵藤一也、佐藤友和―山崎芳仁―佐藤慎太郎の順で落ち着いた。
  周回が進み、レースが動いたのは青板バックから。まずは後方の佐藤友が上昇して小嶋の外で蓋をする。そのままの態勢で赤板ホームを通過し、ジャン過ぎ2センターからようやく佐藤友が前を叩いてハナに立った。佐藤友の動きに合わせ、素早く新田が続いて中団を確保し、平原は後方に車を下げる。先頭の佐藤友は、後ろを気にすることなくそのまま先行。佐藤友が逃げる一方、八番手になりかけた小嶋が踏み上げて2コーナーから渾身のまくり。小嶋の勢いは良く、バックで前団を抜き去った。しかし、山崎も佐藤友を捨て必死に抵抗。一旦は小嶋に行かれてしまったが、山崎は三番手に切り替え、外の新田を飛ばしてコースを確保。更には内をすくってきた佐藤慎を凌ぎ、2センターからまくって優勝を手にした。後方から平原が猛スピードで迫ったが、惜しくも届かず2着。

 

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