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特別競輪
第48回競輪祭朝日新聞社杯競輪王決定戦 1/25〜28
有坂直樹が節目のダービー王に
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  最終ホームで村上、加藤に渡辺が落車。平原も車体故障を起こし、機動型は誰もいなくなった。この落車を外に回避すると、そのまま迷わずまくって出た有坂。その判断力が有坂を第60代ダービー王の座へと導いた。
 「今日は先行するラインがちょっと分からなかったけど、どちらにしても最終ホームではもつれると思っていたんですよ。そうなればバックでまくれるんじゃないかと考えてたし、今日は一発まくっちゃおうと思ってたんです。結果的に途中で落車があって、それを避けるような形で自転車を外したんですが、僕も良い感じで踏み込んでカントを登れた。その時は村上か平原が先行態勢に入ってると思ったんだけど、僕の目測ではそれほど駆けている感じがしなかったし、まさか兵藤が先行態勢に入っているとは知らなかったので、2コーナーから勢いを殺さず山おろしで行きました。村上か平原のどちらかがまだ走っていると思ったので、4コーナーでは誰かがまくって来ると思ってました。『まだ来ない』、『まだ来ない』って踏んでいる内にゴールになった感じですね」
 1月競輪祭でも優出したが、「優勝するチャンスはあったから、ちょっとショックを受けた」と落車でチャンスをふいにした。しかし、今回は落車にも巻き込まれず、そしてジンクスをも吹き飛ばして見せた。  「みんなから、グランプリを獲ったら次の年は活躍できないと言われていたし、女房にも『今年は活躍できないね』なんて言われていたんですけど、GIを獲れるとすればここ1、2年が勝負だなと自分でも思っていました。年齢的にも40に近いんでね。ダービーは特別の中でも特別な大会なので、ここで優勝できて本当に嬉しい。GIを獲ってグランプリに出たいと思っていましたから」
 競輪祭は山崎芳仁、ダービーで有坂と北日本の勢いは止まりそうもない。
 「この優勝で(佐藤)慎太郎や伏見(俊昭)も奮起してくれると思うし、岡部くんも強いですから。僕の番手は多少悪くなってしまうかもしれないけど、二分戦ぐらいになってしまうような、北日本で並びに困っちゃうぐらいグランプリに勝ち上がってくれればと思います。去年グランプリで優勝してから、次はGIタイトルを獲ることを目標にしてきましたが、おかげさまでこのダービーで達成できました。まだ(GIが)4つありますが、もう一本獲るぐらいの気持ちでこれからも頑張っていきたいと思います」

 小野が内抜きで失格の判定を受け、兵藤が2着に繰り上がった。
 「康多がいなくなっても、そんなにパニックにはならなかった。後ろが稲村さんだったら駆けても良かったけど、小野さんがいたのは分かってましたからね。自力型がいなくなったし、様子を見てたら有坂さんが来た。飛び付いてから4コーナー勝負だと思ったんだけどね。色々お世話になってる稲村さんと一緒に表彰台に乗れたのが自分は嬉しい。次はタイトルを獲れるように、もう一回練習して頑張ります」

 小野が有坂を追いかけると、再び兵藤に付け直した稲村が3着に。
 「(小野に内から来られ)僕も空けてるはずはなかったんだけどね。焦ってるところに外から村上も来て、アンコになったからちょっとパニックになった。結局、康多に先行からブロックから全部やらせてしまって悪いことをしました」

 打鐘過ぎの2センターで内からは前々に追い上げた小野は、2着に入線するも失格の判定。
 「普段は外からしか追い上げないから、内から行ったのは自分でも想定外です。(村上の仕掛けを)一回は待ったけど、ああなったら平原も突っ張るだろうし、外からは行けないと思った。それに後ろに(小倉)竜も付いてたからね。稲村さんのところが閉まってるとは、僕には全然分からなかった。でも2着失格はショックですね。少し尾を引くかな」

 任せた小野が失格の判定を受けて、小倉も浮かない表情。
 「失格したのが小野だから、繰り上がっても複雑やね。閉められて小野に付いて行けなかったけど、避けてから追い付く勢いで行かんとダメですね。今の状態で上出来やけど、まくりたかったね」

 「踏み出しから何から完璧で、決まったと思った」と番手の加藤が振り返るほど、村上の仕掛けはドンピシャだった。それだけに悔やまれるのはアクシデント。
 「今回は出足も切れてるし、良いレースができると思った。スピードの乗りも良かったし、自分が勝つための一番良いレースができたんだけどね。(平原のけん制を)避けられなかった。残念ですけど、この舞台に帰ってこれたのが今回の収穫です」

 自ら村上をけん制し、失格となった平原は、「早目に斬って、(村上が)巻き返せば引く、来なければ突っ張る作戦だったんだけど…。結果は結果ですから仕方がないです。また次、頑張ります」と肩を落とす。

レース経過
 号砲で加藤慎平が勢い良く飛び出して誘導員後位へ。西勢が正攻法に構え、村上義弘―加藤―小野俊之―小倉竜二、中団に有坂直樹、渡辺晴智が入り、平原康多―兵藤一也―稲村成浩の関東軍が後攻め。
 青板バック前には平原が上昇開始し、赤板前に村上を押さえると渡辺、有坂で切り替える。六番手に抜け出した村上が巻き返しをうかがいながら打鐘を迎えると、小野―小倉が内に切り替えて、稲村の内まで突っ込む。最終ホーム手前で村上が発進すると、平原もこれに合わせて踏み込む。1コーナー入り口でやや平原がアウトに振ると、村上と接触し、村上が落車。これに加藤、渡辺が突っ込み落車。平原も車体故障で競走を中止した。先行不在となったところをまくった有坂が後続を振り切りG1タイトルを奪取。2着ゴールの小野は内を突いた際の内側追い抜きで失格し、兵藤、稲村が繰り上がった。
ゴール写真 優勝写真


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