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特別競輪
第21回読売新聞社杯全日本選抜競輪 12/3〜6
最後の椅子を手に入れた加藤慎平
 
   
 グランプリ最後の椅子を手に入れる運を持っていたのは加藤慎平だった。小嶋敬二が打鐘から先行。四角番手回りなら、あとは小嶋を抜くだけのVロードだ。
 「昨年末の岐阜記念を勝った時は、もう嬉しくて、嬉しくて大騒ぎでしたが、今回は責任というか人気にもなってたし勝ってホッとした気持ちが強いです。岐阜記念の表彰式で『来年はG I獲ってグランプリ』と言ったのがウソにならなくて良かった(笑)]
 その公約が早くも達成されるかと思われた競輪祭では、わずかな差で優勝を逃した。その事で焦りが生じリズムを狂わせてしまった時期が続いた。
 「競輪祭は本当に獲れると思ってたのに失敗して…。それでダービーも焦って落車して大怪我。でも、その休んでいる時期に色々な事を考えられたのが今日に繋がってますね。調子自体なら1月から3月位までがベストだったが、今は精神的な成長があるので決勝も焦らず踏み切れた。それでも後輪が接触してブレーキがかかり、ヤバイと思ったが(苦笑)」

 優勝の立役者はなんといっても小嶋敬二だ。年下の加藤を連れての大逃げでファンを沸かせた。
 「中団に入った金子(貴志)が仕掛けてくる気配がなかったからね。何で自力型の中で一番年上の俺が先行しなくちゃいけないのよ、なんて思いながら駆けた。海老根(恵太)君が強引にカマシてきたら僕がまくって優勝だった気もするけど、まずは中部から優勝者が出せた事で見せ場は作れたでしょう」

 落車のアクシデントをうまく避けた山口幸二。巧者ぶりを発揮して表彰台に上り、加藤の腕を高々と上げて祝う。
 「慎平が審議になったけど、あれで失格にされて僕が優勝と言われても嬉しくないでしょう。慎平か金子が勝てる展開になったけど、金子はイマイチ伸びなかったね。それにしても僕は決勝2着が多いなぁ(苦笑)」

 中部勢が先制、小橋正義の切り替えもあり海老根は八番手に置かれる最悪の展開。大外を強襲するも3着が一杯。
 「先行する組み立てにしたかったんだが…。青板で小嶋さんが上がったのは予想外…。まだまだ力も経験も不足ですね。次はもっといいレースが出来るように頑張りたい」

 地元からただ一人決勝に乗った前田拓也は、ゴール前中割りを狙うも接触して落車。不幸中の幸いは雨の影響もあり軽症で済んだ事。
 「このメンバーで優勝狙ったら外は無理でしょう。もう少しスムーズに車が入れば、もしかしたらとは思うが小嶋さんもあれだけ行ってくれた結果なので仕方ないですね」

 最終三角からのまくり追い込みで突き抜けるかと思われた金子は伸びを欠いたが、それほど気落ちもなくレースを振り返る。
 「打鐘過ぎに海老根君に掬われないように内を締めた時に多少の脚力ロスがあったかも…。中部のみんなにチャンスある展開だったわけだからこの結果が今の僕の力なんだと思います」

 連日鋭い伸び脚で若手を破ってきた小橋正義も、落車のアクシデントに一瞬ひるんだ。
 「ホームでの切り替えは仕方ないでしょう。あのまま付いてても優勝はまずありえないから。ゴール前は踏み切りたかったが、前田君がバンザイするような形で倒れてきたのでダメだった」

レース経過
 スタートで出渋り牽制状態が続くと小橋が踏み上げて誘導を追う。その間も後方では牽制が続き、誘導員とは大きく車間が空いた。結局、金子が正攻法で金子―山口―合志。中団に小嶋―加藤―前田。海老根―村本―小橋が後攻めで隊列が落ち着いた。
 残り3周で早くも小嶋が車を上げて誘導の後ろに入ると、金子は車を下げて中団に入り直す。赤板手前で海老根が上昇し、小嶋のアウトに車を合わせると小嶋はサッと引く。金子は切り替えず、四番手まで下げた小嶋がすかさず巻き返して主導権を握る。今度は金子が小嶋ラインに切り替えて海老根は車を下げさせられる。この時、小橋が切り替えて海老根は八番手。小嶋が最終ホームから全開でスパートし最終バックも一本棒のまま。金子が三角からまくり追い込みに入ると、加藤も直線に入ると目一杯交わしにかかる。この時、前田が中割りを狙うと、前田の内を突いた合志と接触し両者共に落車。加藤の後輪も接触して破損したが懸命に踏み込んで1着ゴール。落車を避けた山口が加藤に肉薄して2着となった。


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