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特別競輪
第18回共同通信社杯競輪 10/7〜10
兵藤一也ついに獲ったビッグV
 
   
 “嬉しい!”の一言に兵藤は感情の全てを込める。関東の追い込みとして確固とした地位を確立し、あとはタイトルを獲るだけと言われ続けてきた。
  「嬉しいとしかいえませんね。8月に初めて記念を勝って、すぐにGII。取れるときはこんなものだなって思いましたね。今日はレース前に自分が優勝するイメージしか沸いてこなかった。最後は海老根ラインに付いて行くか迷ったけど、自分を信じて直線勝負だと思い直しました。4コーナーからはイメージ通り踏み込めましたね」
 常に強気、そして前向きな姿勢を崩さない。父・信雄さんとの厳しい練習で絶対的な力の裏付けを得た。
  「支えてくれた家族に感謝したいですね。親父との練習で強くなれたんだから。そして色々としてくれた友達にも」
  これがスタートラインだ。“タイトルを獲るために走っている”兵藤にとって、この勝利もまた次の戦いへの第一歩にしか過ぎない。
  「年末のこととか考えて硬くはなりたくないですね。今まで通りに余計なことは意識しません。次はGI。また明日から練習するだけですよ」

 寸前で連覇の道を断たれた佐藤は悔しさを隠せない。
 「2着は悔しいんですよね。これで優勝できないんじゃ…。まだ何かが足りないんでしょうね。山崎は駆ける気みたいだったんだけど、金子さんがあそこまで先行する気だったのは想定外でした。また練習し直しです」

 四角ハコ回りの大塚は3着。「金子さんの踏み出しに付いていくことに集中していたし、実際に凄いダッシュだったんで、バックでは余裕がなかった。真後ろから(まくりが)来るのは分かっていたんですが。全く仕事ができなかった。金子さんには本当に申し訳ありません」。

 失格してしまった金子だが、力は出し切ったという満ち足りた表情。
 「まくりはリスクがあるから、今日は駆けようと思っていましたよ。誰にも出させるつもりはなかったし、優勝するにはそれが一番だと思ったから。大きいところで逃げて勝つパターンを自分のものにしたかったから」

 抜群の出来を見せていた小嶋だが、踏むタイミングを失って見せ場なく終わってしまった。
 「金子とは叩き合いはしないと話していたんです。(金子が)駆けるんだったら自分がもつように駆けるだろうし、その時は自分が中団を取って仕事しなきゃいけないなとは思ってました。ただあそこから行くとは…」

レース経過
 スタートは極端な牽制状態。嫌々ながら小嶋が誘導を追ってレースが始まった。初手の態勢は小嶋−金田−山崎−佐藤−兵藤−海老根−鈴木−金子−大塚の順。一列棒状になってからは淡々と周回が進んだ。
  まずレースを動かしたのは金子。青板の表示で後方から上昇し正攻法の位置につくと、前受けの小嶋は後退。赤板でさらに海老根が前を押さえると、打鐘で山崎がスパートして主導権を握る。先頭に立った山崎は一旦ペースを緩めたが、すかさず金子がカマして先行態勢に入った。山崎は3番手に入ってまくりのタイミングを計る。小嶋は内に差し込んでしまい抜け出せない。最後方からは海老根が巻き返してくるが、4コーナーで出切るかに金子が大きくブロックして失速。この動きで空いた中バンクを佐藤−兵藤ですり抜ける。番手の大塚は伸びを欠いたため、ゴール前は佐藤と兵藤のマッチレースに。後方から勢いを付けて踏み込んだ兵藤は絶妙のタイミングでハンドルを投げ、初めてビッグ制覇を達成した。


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