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特別競輪
第56回高松宮記念杯競輪  6/2〜5
鈴木誠 13年ぶりの特別制覇
 
   
 何よりその明るいキャラクターで知られる村本。しかし、その勝負強さも並みのものではないことをこの一戦で証明した。何しろ特別では決勝どころか準決勝に乗ったのもこれが初めて。大舞台のプレッシャーに押し潰されてしまってもおかしくない状況だ。ところが、先行の武田の番手回りと言う絶好のチャンスをあっさりモノにしてみせた。
 「本当、(優勝の)実感ないです。武田さんが行ってくれて、バックで小嶋さんをブロックすれば2着はあるかなくらいに思ってました(笑)。とにかく、武田さんと話をしたら、7割先行したいって言ってたので、僕の仕事だけはしようと。静岡のみんなと静岡にタイトルがないから何とか獲ろうと話はしてて。僕だけが決勝に乗ったので、宮杯Tシャツを買って参加した(静岡勢)全員のサインを背中に書いたのを着て、みんなの思いをバンクにぶつけるつもりでした」
 元々、小倉竜、小野らを輩出した77期を在校3位で卒業した逸材だが、タイトルホルダーとして今後は一層結果が求められる。
 「藁科軍団(と言う練習グループ)に仲のいい練習仲間がいて、みんな自分の練習を削ってでも僕に合わせてくれる。その仲間と家族に感謝したい。最近、趣味でゴルフを始めたんですが、止めて練習に打ち込まないと(笑)」

 一方、武田は特別初Vは逃したものの、先行してのこの結果には納得の表情。
 「ゴールした瞬間負けたと思いました。まあ、力は出し切ったし、勝ったのは番手の村本君だから。本当はまくりで勝負したかったけど、勝つのは難しい」

 3着には内林が入るが、前日のコメントと顔見せ、競走とが食い違い、後味の悪さを残してしまった。
 「前日は売り言葉に買い言葉みたいになって小嶋君の番手とコメントしてしまいましたが…。とにかく後方で脚を溜めて、モツれたら番手に追い上げるつもりが、思った以上に単調な流れになってしまったね」

 小野は武田―村本の三番手を選択。いい流れとなったように見えたが…。
 「武田さんは先行7割と言ってくれてたし、自分が三番手を固めた方が先行しやすいと思って。いつもなら直線に入るまでに自分の踏むコースを確保しておくんですが、今日はその辺がボーッとしてました」

 伏見も、「ホームで内が空いたから掬ったら、案の定、叩き合ってくれたし、仕掛けたタイミングもバッチリだったから行ったと思ったけどな。飛んで来た小嶋さんの煽りを受けたのが痛かった」と悔しがる。

レース経過
  号砲が鳴ると佐藤出て、福島勢の前受けが決まった。並びは伏見―佐藤―小嶋―山田―浜口―武田―村本―小野―内林で落ち着いた。
 赤板ホームで武田が上昇を始めて戦端が開かれる。この武田に合わせて小嶋も動き出し、1センターでは先に小嶋が伏見に並び掛ける。そして、バック手前で小嶋は誘導を外して先頭に立つ。対して、伏見は四番手まで下げ、武田は六番手に。しかし、武田は間髪を入れず前団を叩きに出て、四角手前で主導権を奪った。小嶋は無理をせずに中団まで下がるが、最終ホームで伏見が内を突いて小嶋に並び掛けて来る。小嶋は1センターから巻き返すが、これを見ていた武田は二角から一気に踏み込んで応戦。先行武田に対し、小嶋は二角過ぎには三番手、更にバック過ぎには村本の横まで迫ったものの、三角でその村本に軽く牽制されると止まってしまう。2センターからは伏見がまくり発進。しかし、その伏見も四角で外に大きく飛んだ小嶋の煽りを受けて失速してしまう。直線に入り、小野が武田、村本の中を割ろうとするが、村本に閉められて踏むコースを失い、四角で小嶋を捨てて外を踏んだ山田も伸びない。結局、逃げ粘る武田を寸前で捕らえた村本が特別初Vを飾った。


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