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第4回東西王座戦・東王座戦 2/24〜27
岡部芳幸V3で王座男の面目躍如
 
   
  もう、2着はいらない!強い想いが、最終四角から岡部を突き動かした。最終ホームでの佐々木に続き、バックでは伏見が猛然とスパート。同門の後輩・二人が作り出した絶好のVチャンスを、岡部は逃がしはしなかった。「年末みたいにならないよう気を付けた。兵藤君の気配を感じ、最後は頭が真っ白だったけど」と、四角出口から繰り出した鋭さは、懸命に粘る伏見を軽く差し切る威力。僅か4度の本大会で3度目となるVゴールは、04グランプリ、和歌山記で僅差の2着と、年末年始に続いた悪夢をも払拭するものだ。
 佐々木、伏見と同門3人でラインを組むのは、この大一番が初めて。“銀色”の伏見は当然ながら、“超抜”の勢いを保つ佐々木のダッシュは、ワン・ツーを決めた準優で体感済み。その結果、「二人から千切れないよう踏み出しだけに集中した。離れれば武田君や兵藤に割り込まれる。雑念無しで、逆に気楽だった」と、精神面でも準備万端に出来たのは“王座男”だから成せる術。そして、「優勝は(佐々木)雄一君はじめ、伏見君や坂本さん、内藤さんのお陰。北日本の先輩、仲間達に感謝します」と喜びを締め括った。

  岡部ら3人が、師と仰ぐのは班目秀雄氏(24期・引退)。現在、ナショナルチームでコーチを務める班目氏は、愛弟子達の大活躍にライブ観戦へ急遽予定を変更し、自宅から取手へと駆けつけた。伏見の2着は、「後悔しないよう3人が力を出し切り、その中で誰かが優勝すれば最高」との願い以上の結果。

  伏見も惜敗ながら、「自分達から優勝者が出て良かった。佐々木君が積極的に駆けてくれたお陰」と笑顔で、「番手まくりは好きじゃない…。自分より若い人が育ち、今後は後ろを回ったときの仕事が課題」と戒める。

 福島ワン・ツー決着の立役者は佐々木だ。坂本、内藤がそれぞれ四、五番手まで固め、必須だった主導権奪取に成功したが、「責任は果たしたけど…。アシを使わず先行出来たのに、1番がいつ反撃してくるか気になって、掛かりが今イチだった。経験不足で緊張したせいもある」と、引き出し役だけに止まる内容に、佐々木は納得していない。

 一方、武田は初の戴冠を地元で果たす夢が潰える結果。「体調は万全でない」ながら、白星を3つ重ねて迎えた決勝戦。「勝つか9着かのレース」との一念で放った六番手まくりが、番手発進した伏見にバッチリと合わされ、最終三角で終戦を迎えた。『ローズ賞』で伏見らを鮮やかに一蹴した、驚異的な動きは見せず終いにも、「番手まくりの伏見君を相手に、作戦は前受けから引いた後での力勝負。力を出し切った結果」と気丈に振舞う。そして、「打鐘での6番の動きからタイミングが…。それと、東北に張られるのを警戒して、外を踏みすぎたか…」と、不発に繋がった原因を説明する。

  3着には兵藤が食い込んだ。武田が不発となる事態にも、冷静な判断、コース取りから岡部、伏見に鋭く迫る健闘を見せた。だが、「最後はベストのサラ脚だったのに…。岡部さんが冷静だった。内藤さんが(打鐘で)遅れたのも効いた。武田さんとワン・ツーを決めたかった」と、聞こえる言葉は後悔の念が強い。

レース経過
 号砲から僅かな間を置いた後、まず誘導を追ったのは武田と兵藤。この両者に阿部、川口と続き関東勢が前受け、佐々木、伏見、岡部、坂本、内藤の順に結束した東北勢が後方待機の形で、隊列は落ち着いた。
 戦闘開始は赤板。ジワリと上昇し誘導を追う佐々木に対し、武田は一瞬突っ張る素振りを見せながら車を下げていく。しかし、踏み遅れた内藤が壁となり、武田が中団六番手に抜け出せたのは打鐘過ぎ三角。その為、2センターまで誘導を使えた佐々木が、最終ホームから悠々と先制した。
 武田が最終一角でスパートすると、この動きに気付いた伏見がバックで番手発進。合わされた武田は三角で力尽き、兵藤が坂本をキメながら岡部へ切り替えただけ。伏見はゴール寸前で失速し、四角から車を外した岡部が軽くハンドルを投げV3を決めた。


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